ワールド・フォーラム11月例会では、戦後日本の保守政治の中枢でその動きを詳らかに観察して、「ロッキード事件「葬られた真実」」(講談社)等六冊の貴重な証言を満載した近著を出版し、政治の戦後史の真相を暴露した前参議院議員で、政治評論家 平野 貞夫 氏をお招きしました。氏は、長期間にわたり衆議院事務局官僚・参議院議員として常に政権中枢の近くにいて、戦後保守政治の裏側を目撃・体験されました。その証言をして戴く為に、「ロッキード事件の真相 ー葬られた真実ー」とその歴史的意味」というテーマで、お話戴きました。
長い戦後保守政治史でも、特に、ロッキード事件の本質とは一体何だったのか?とか、ロッキード事件で田中角栄を政界から葬り去ろうとした主犯は誰だったのか? 田中角栄の失脚によって、日本は何を失ない、誰が笑い、誰が利益を最も得て、日本国の進路が歪められたのか? 田中角栄失脚を図って勝利したその勢力はその後に続く日本経済のバブルの形成からバブル潰しの歴史形成への誘導によって、日本の国運興隆の進路を阻み、1990年初頭のバブル崩壊に日本を追い込みました。そうした罠に嵌められた日本は、以後16年間に亘って未だに続く、職業政治家という名の人種による「国益の侵害」と「支配的外国勢力に対する売国的な権益の叩き売り」による譲渡で、国益が損なわれ続いております。その典型が森内閣/小泉内閣の売国奴政治でありました。日本の戦後保守政治史は、「佐藤・田中角栄/小渕的なる自立・独立派ナショナリズム派 vs 岸・福田/小泉的なる対米従属派エージェント」のせめぎ合いだと理解できます。こうした戦後保守の系譜からこのロッキード問題の本質について切り込みました。
講師プロフィール:平野 貞夫 氏