映画「ベースボールキッズ」鑑賞会
映画「ベースボールキッズ」鑑賞会
原作者:椎名 勲 氏
ワールド・フォーラム5月例会は、趣向を凝らした企画で、今年1月に産声を上げた銀座八丁堀の小さな映画館「リトルシアター」上映であり、4月22日―27日のアーテイヴィスト国際映画祭(開催地 ロサンゼルス)出展の野球少年の夢と希望をかなえる物語を描いたファンタステイック・ムービー「ベースボールキッズ」を鑑賞後、原作者 椎名 勲 氏をゲストにお招きして、「良質な日本映画の復活と文化を生み育くむ小さな映画館”リトルシアター”」というテーマで、お話いただきました。
広告宣伝に金をかけたプロパガンダ・ハリウッド商業主義に堕した洋画の映画界のみ脚光を浴び、黒沢明映画や小津安二郎映画という日本が誇る日本映画の伝統が廃れてしまったのが、現代の日本映画界の状況です。ワールド・フォーラムでは、2000年には、新潟県の越後湯沢等の川端文学「雪国」の舞台で繰り広がられた現代の男女の愛の出会いと軌跡を描いた「新・雪国」を直木賞作家 笹倉明氏 が描いて、これを後藤幸一監督が奥田瑛二・笛木夕子主演、阪本冬美の主題歌「雪の花」(加藤登紀子 作曲)で映画化も実現致しました。日本文化の復活は、長い日本歴史と伝統を踏まえたものでなければならず、外国の洋画の猿真似であってはならないのです。こうした日本映画の文化・伝統の復活の為には、それを支える映画産業の試写会上映と民衆への普及の機会の提供が不可欠です。こうした良質な日本映画復活の条件を整備する試みの一つが、この「小さくはある」が「偉大な」な「リトルシアター」なのです。上映される「ベースボールキッズ」は、サラリーマンの傍ら児童文学や随筆作家の椎名勲氏の原作「未来」を、この映画館「リトルシアター」を作り経営しておられる瀧澤 正治氏が、自ら監督して企画制作して生まれた文部科学省選定映画で、涙と感動を呼ぶ素晴らしい作品です。出演は、布施博、大高力也、プリテイ長嶋、小林綾子、藤田朋子他。
[リトルシアターの概要]
デジタル映像作品を上映することが出来るデジタル映画館で、2月2日より営業を開始。エプソンの最新プロジェクター、及び KENWOOD の最新5.1chサラウンドシステムによる、ハイビジョン時代に対応した最新システム、デジタルプロジェクター、音響システム完備の小規模劇場。客席数23と補助席5と立ち見5.映画・CM製作の(有)キッズ(代表取締役 瀧澤正治)と映画・広告プロヂュースの渡辺企画(有)(代表取締役 渡辺健一)が、日本の映画の中心地「銀座」に隣接する「八丁堀」交差点近くにある、小規模映画館。試写会やCM上映等の映像製作者向けでもある。時間貸し賃貸。将来は、自主映画や海外映画の国際映画コンクール「世界リトルシアター映画祭(仮称)」を行なう中心的場となりたいとの抱負を有している。