さくら通信【時事コラム/慰霊祭ご案内】第37回11月19日号

ワールドフォーラムご支援の皆さま

紅葉の便りが届く候、皆さまにはご清祥にお過ごしのことと存じます。

典雅な「紅葉狩り」便りが各地から届き、この国に生まれ育った幸せを感じる
美しい季節。外交面でも雪解けへの流れを期待できるニュースが届いています。

初来日のトランプ氏と並び「北朝鮮脅威に圧力堅持で100%一致!」と総理の
誇らしげな発表以来、米朝の対立を肩代わりするかの緊張が継続していましたが
17日より中国・習近平氏の特使が金正恩氏 側近と相次ぎ会談し、トランプ氏
「大きな動きだ。何が起きるかみてみよう」とツイッターで期待を示しました。

北朝鮮国営メディア「訪朝の中国特使に、宴会開催」(TBS 11月19日11:03)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3215647.html

日本に始まるアジア歴訪で「対北朝鮮の圧力外交で、緊張を最大限に」高め、日本
よりの米国産兵器大型受注見込むなど、敏腕ビジネスマンの面目躍如のトランプ氏。

「挙げたコブシを下ろさせる」役割を中国に認め、面目を保ったという処でしょうか。

もとよりトランプ氏、来日前11月3日にハワイ基地を訪れ「真珠湾を忘れるな!」
ツィート。”Remember PearlHarbor !”(リメンバー,パールハーバー!)は開戦に
消極的だった米国民を鼓舞するため、日本を真珠湾攻撃に追い込んだとの見解など
公開済み「米国公文書」や、内情を知る米知識人著作で周知の事実もありそうです。

日本が真の平和外交を実現するためには、我々はまだ知るべきことがあるのでしょう。
「外交の勝利とは、近隣国の尊敬と感謝を得ること」の名言もあります。

総理は勿論、与野党、官僚、私たち国民共々に、国家の尊厳と国民のいのちや生活を
守るためには、それぞれに攻撃のホコ先を間違えず適切な振舞いをすべく肝に銘じる
必要もありそうです。

■TPP11を巡る、交渉参加各国の思惑と日本の政府姿勢

TPP推進で解せないのは、日本国よりグローバル企業利益を優位とする条項である
ISDS条項Investor(投資家) State(国家) Dispute Settlement(紛争解決)
=「投資家に有利な、対国家紛争ガイドライン」に対する日本の姿勢です。

今や国家の独立性や基本的人権すら守れなくなる、危険性が知られるようになり
「ISDS条項」を避けたいTPP交渉参加国が、米国抜けを幸いと外そうとするなか
日本のみが『ISDSに賛成』し各国を説得しようと努めるようす。
今だからこそ米国のみが優位性を持つ国際貿易紛争裁判所抜きで結べるという希望的
見解もありますが、極端な米国追従が目につく昨今の日本主導には不安が残ります。

カナダ首相の「TPP首脳国会合」拒絶も、そんな日本への怒りでもあったと判明。
折りしも2年前の11月6日カナダのトルドー首相が「イスラム国」空爆から離脱
を表明したニュースが、流れてきました。
<転載>
トルドー首相は11月16日、米国などと共同でシリアとイラクで続けている過激派組織
「イスラム国」に対する空爆から離脱する考えを示した。(NY時事通信 2015/11/17)
http://www.jiji.com/jc/zc?k=201511%2F2015111700155&g=i

「歴史の真実」をより多くの日本人が理解することは、これからの世界の様相に対して
我々日本人が思っている以上の、大きな意味がありそうです。

悲しいかな、戦後70数年を経てなお日本が(「日米地位協定」に縛られて?)隷属的な
日米関係に終始する姿は、トランプ大統領初が「日本は米国の2nd」と仄めかす揶揄的
言葉と共に、全世界に配信されました。

本来は、平和主義を詠うわが国が「米朝の緊張緩和の橋渡し」を務める立場を示したい
ところですが、日米関係をより深める必要性から止むを得なかったと百歩譲るとしても、
政府や政府方針を支える官僚、マスコミの方々にも再考を願いたいと感じる昨今です。
(今や当事者が、誰よりそう感じておられるのかもしれませんが ← 希望的観測。。)

歴史の真実を知り、日本が自らを縛ってきた「見えない鎖」に気づいて、目を開くべき
頃合いなのでしょう。

■17日米・ハガティ駐日大使、日米間のFTA交渉開始に期待感(TBS)

また、17日にはバガディ米国駐日大使が日本記者クラブで会見を開き、トランプの来日
成果を強調した上、FTA=(二国間)自由貿易協定について、トランプが是正を求めた
「対日貿易赤字を解決する手段の一つだ」と期待感をにじませた。(TBS 17日20:07)
http://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3214603.html

「世界の警察を下り、米国(建直し)ファースト」を掲げて大統領になったトランプ氏は
朝鮮半島と歴史影響関係の長い中国に、面目を失わず「北との緊張緩和の調停役」を
移譲できたのにひとまず内心はほっとしているでしょう。
今回の日・米・韓・中4カ国間交渉では、世界へのプレゼンスを高めたのは中国ですが。

逆に今回トランプ氏の日・韓・中歴訪のなか、唯一米国の思惑通りの恭順ぶりを示した、
わが国総理の姿勢から、「まだまだ優位な商売を引き出せる」と踏んだのでしょうか?

米国に卑屈な姿勢ながら、国民には向きあわない居丈高(いけだか)さが残念な総理ですが
バガティ駐日大使の一方的な会見と前後して、政府が公約にない所得増税に言及しだした
のも気がかりです。(言葉遣いはいささか乱暴ですが、分かりやすい記事なので転載↓↓)

安倍氏とトランプ氏の個人的相性が悪からぬのは幸いとしても、中国が影響力を増す
中東・アフリカの世界情勢の力学的変化に刮目し、「日米主導の中国包囲網」に拘泥
するかのような米国追従思考から、そろそろ脱却する良い機会となりますように。

まず「内需拡大ファースト」を喫緊課題としなければ、日本ならではの活力を取り戻す
のは不可能。他に例のないほどの内需シェアで、GDPを伸ばしてきた日本なのですから。
「アベノミクス」が、GDPに与えたダメージが「少子化」に拍車をかけたのは明らか
ですが、政府は説明しません。

■「アベノミクス」の2年間は、日本経済に何をもたらしたのか?
役員報酬1億円を超えが1.4倍増、ワーキングプアが49.2万人増!

厚顔にも、来日直前のハワイで「リメンバーパールハーバー!」とツィッターした挙句、
米国内事情に配慮した大判振舞いへの礼もなく(「失礼じゃないよな?」と断りつつも)
総理と日本をコケにした首脳会見を全世界に配信したトランプ外交。鮮やかに切り返す
機会を逃したままでの隷属的忖度での大判振舞いは、わが国へのかかる増長を呼ぶもと。

政府から国民に至るまで覚まし正気に戻って、「守るべき国益を守る日米外交」に舵を切り
対等な国交関係を築いて、国民生活を守る国家運営を一義にして頂きたいと願うばかりです。

■11月26日(日)「バシー海峡戦没者慰霊祭」於 靖国神社 について

そんな本年ご縁を賜り、終戦間際の昭和19年25万人以上の海峡戦没者を出したという
台湾とルソン島(フィリピン)間にある、慟哭の海峡バシー海峡戦没者に関する
驚愕の事実
を生まれて初めて知り、絶句しました。門田隆将氏の著書名/角川書店 刊)

なぜ南方戦線で「戦死者より、餓死者数が多かった」といわれる悲劇が生まれたのか?
国や最高指揮官の姿勢如何で、かくも惨憺たる悲惨が国民を襲い、また隠蔽されるのかと。。

戦争とは国家間は勿論「国家が国民に対して犯す、最大の国家犯罪となり得る」と感じ
11月26日(日)「バシー海峡戦没者慰霊祭」於 靖国神社、をお手伝いさせて頂く運び
に至りました。

「インパール作戦」や「バシー海峡」もしかり、国の未来を担う志高く優秀な若者
や未来の子供たちを、二度とこのような悲劇が見舞うことのなきよう、「今」を
生きる大人の責任において、改めて過去の歴史を学び直したいと心する昨今です。

来週の日曜日に迫った11月26日、お時間が赦しましたら、ぜひお運び下さい。

多くの子供たちを魅了する「アンパンマン」の作者 やなせたかし氏の弟君も
バシー海峡戦没者と知り、改めて作品に込めた平和への思いに胸を衝かれます。
(※心優しい平和の使者アンパンマンは、困っている人に進んで自分の「顔を食べさせる」。)

11月26日(日)「バシー海峡戦没者追悼慰霊祭」於:靖国神社 11時より
【詳細とお申込み】
http://worldforum.jp/information/2017/1126.html

音霊奉納:大倉正之助 師《能楽師。重要無形文化財保持者。大倉流 宗家の長男》
言霊奉納:松木貴子マリア 媛言霊を神魂(かも)す ソプラノ歌姫

講師:小川智男(台湾「潮音寺」主管、潮風会 代表)、台湾要人、他

※「潮音寺」とは?建立者で「歌集 バシー海峡」を残した中嶋秀治さんとは?

12日間漂流して最後にたった一人で救助された中嶋秀治氏が、私財を投げ打ち
寄付を受けバシー海峡戦没者のために建立した慰霊の寺。(2013年92歳で逝去)
昭和19年8月8日出航19日撃沈され、漂流の12日間を詠んだ「歌集 バシー海峡」
より一首(他 日本の唱歌)を言霊神魂す歌姫 松木貴子マリア媛が謳いあげます。

顕幽一如」の世界観を生きる日本古来の生活風土に、平和で豊かな未来への
扉があるのを重要無形文化財の奉納者の音霊言霊 奉納と講演にご発見ください。


「もう二度と、こんな悲劇を起こしてはいけない」と祈りをこめて。

【収録&ライブ動画】オールライトニッポン


 

主催:バシー海峡戦没者追悼慰霊実行委員会(代表:小川智男/「潮音寺」主管)
協力:SUNZ日本創生総合研究所・ワールドフォーラム

 

美しい日本の秋を心ゆくまで堪能したい季節
皆さまのご健勝と益々のご多幸をお祈り申し上げております。

文責 さくら

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